こどもみらい住宅支援事業とは？

概要や交付までの流れについて解説

1. こどもみらい住宅支援事業補助金の概要

はじめに、こどもみらい住宅支援事業補助金の概要について見ていきましょう。ここでは、事業の目的や他の補助金事業との違いについてご紹介します。

1-1. こどもみらい住宅支援事業補助金とは？

こどもみらい住宅支援事業補助金とは、国土交通省が創設した新しい補助金制事業のことです。一定の省エネ性能が備わった新築住宅、一定の要件をクリアしたリフォームをする際に補助金が交付されます。令和3年11月29日にスタートした支援事業のひとつで、主に子育て世代や若者夫婦を対象にしています。
条件を満たしていれば誰でも利用できる制度のため、新築の建築や既存の建物のリフォームを計画している方におすすめです。

1-2. こどもみらい住宅支援事業補助金の目的

こどもみらい住宅支援事業補助金の主な目的は、子育て世代の住宅にかかる負担の軽減と住宅分野の脱炭素化です。
脱炭素化とは温室効果ガスの原因となっている二酸化炭素の排出をゼロにすることを意味しています。温室効果ガスにはメタン、一酸化二窒素、フロンガス、二酸化炭素などです。とくに燃料の燃焼や供給された電気や熱を使ったときには二酸化炭素が排出されます。地球温暖化による異常気象の原因とされており、国や地方自治体では脱炭素化に向けた取り組みを掲げているのです。
また、国や地方自治体では少子化に対する取り組みも積極的に推し進めてきました。少子化の原因はさまざまで、晩婚化の進行や育児の心理的負担などが理由とされています。国や地方自治体では、貯蓄額の少ない傾向にある子育て世代の金銭的負担を軽減する目的で新しい住宅支援事業を開始しました。
こどもみらい住宅支援事業補助金は、2050年におけるカーボンニュートラルの実現と子育て支援を目的としているのです。

1-3. 他の補助金事業との違い

国や地方自治体では住宅に関連した補助金事業を展開しています。たとえば、省エネ性や耐久性に優れた新築住宅や中古住宅に対して補助金を支給する「地域型住宅グリーン化事業」、高断熱化による省エネを実施した住宅に対して補助金を支給する「戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス化等支援事業」などがあります。
他の補助金事業と比べた場合、こどもみらい住宅支援事業補助金は対象範囲が広く、補助金額が大きいという魅力があります。

2. こどもみらい住宅支援事業補助金の流れ

こどもみらい住宅支援事業補助金を申請するには手続きが必要です。ここでは、申し込みから着工までの流れについて解説します。

2-1. こどもみらい住宅支援事業補助金の事業者を見つける

住宅の建築やリフォームをする際には工務店に相談や依頼などをしますが、全ての工務店がこどもみらい住宅支援事業補助金の対象になってはいません。はじめに本事業に登録している工務店を探します。

2-2. 要件のチェック

工務店工事の内容を相談する際には、こどもみらい住宅支援事業補助金の要件に適しているのかをチェックしておきましょう。工事の内容によっては対象外であったり、補助金の金額が低かったりする可能性があるからです。工務店と相談しながら施工の内容を決めるのがよいでしょう。

2-3. 契約の締結

施工の内容を確かめた後は契約の締結です。一般的には、事業の内容に同意する際に「共同事業実施規約」の締結もします。工務店では書類を取りまとめてから施工を開始します。新築は基礎工事が完了した後、リフォームは全ての工事が終わった後に補助金の申請をするのが一般的です。

2-4. 補助金の交付

施工が終了した後は補助金の交付です。補助金は施工の依頼主ではなく、施工をした工務店に交付されます。共同事業実施規約の内容に基づいて交付がなされるため、時間がかかる可能性があるでしょう。交付された補助金については、確定申告が必要となる可能性があります。前もって税務署に確かめておくのがよいでしょう。

3. まとめ